冷蔵庫の寿命は平均何年?耐用年数の目安を解説

冷蔵庫の寿命

毎日の暮らしに欠かせない冷蔵庫ですが、そろそろ買い替えの時期が近づいているかも……と気になっていませんか?一般的な冷蔵庫の寿命(耐用年数)はおよそ10〜15年程度と言われています。もちろんメーカーや使用環境、使い方によって寿命は異なりますが、使用開始から10年を過ぎたあたりで、冷却性能が落ちたり、電気代が高くなったりと、何らかの変化が現れることが多いようです。

とはいえ、正しいお手入れや適切な使い方を心がければ、冷蔵庫をより長持ちさせることができます。この記事では、冷蔵庫の寿命を延ばすためのコツや、買い替えのベストタイミングを分かりやすく解説します。

冷蔵庫の寿命が近いサイン|故障前に気づくポイント

冷蔵庫は突然壊れることもありますが、多くの場合、故障前には何らかの前兆が現れます。次のようなサインが出ていたら、寿命が近づいている可能性が高いため、早めに確認しましょう。

冷えが悪くなり庫内の温度が不安定になる

食品が傷みやすくなったり、アイスクリームが柔らかくなったりする場合、冷却性能が低下している可能性があります。

異音がする・運転音が大きくなる

普段とは違う「ガタガタ」「ブーン」といった音が頻繁に聞こえる場合、コンプレッサーや冷却ファンが摩耗しているかもしれません。

水漏れや庫内に結露が頻繁に発生する

冷蔵庫の床や庫内に水がたまったり、結露が頻繁に発生する場合は、ドアのパッキンの劣化や排水経路のトラブルが考えられます。

庫内の照明や操作パネルの不具合

庫内灯が点灯しなくなったり、操作パネルの表示が薄くなったり反応が悪くなった場合も、電子部品の劣化を示すサインです。

冷蔵庫の側面や背面が極端に熱くなる

側面や背面の放熱部分が手で触れられないほど熱くなる場合、冷却システムがうまく作動していない可能性があります。

ドアがしっかり閉まらない・開閉が重い

ドアのパッキンが劣化し、密閉性が失われることで冷却効率が落ちます。ドアの開閉に異常を感じたら要注意です。

これらの症状が複数見られる場合は、冷蔵庫が本格的に故障する前に、修理や買い替えを検討するタイミングです。早めの対応を心がけましょう。

冷蔵庫の寿命を縮めるNG行動とその理由

普段何気なくしている行動が、実は冷蔵庫の寿命を縮めていることがあります。以下のようなNG行動をしていないか、改めてチェックしてみましょう。

ドアの開け閉めが多すぎる

ドアを頻繁に開閉すると、庫内の温度が一定に保てず、コンプレッサーに負荷がかかります。これにより、部品が早く消耗してしまいます。

食品を詰め込みすぎる・庫内が過密状態

食品をぎっしりと詰め込みすぎると、冷気の循環が妨げられて冷却効率が落ち、コンプレッサーが過剰に稼働してしまいます。

冷蔵庫の周囲に十分な隙間がない

冷蔵庫の背面や側面に適度な隙間がないと放熱がうまくできず、冷却性能が低下します。熱がこもると部品の劣化を早めます。

定期的な掃除・お手入れをしていない

庫内やパッキン、放熱部分(背面・側面)を掃除せずに汚れやホコリが溜まると、冷却効率が悪化し、冷蔵庫の負担が増えて寿命を縮めます。

熱い料理をすぐに入れる

熱々の料理をすぐに冷蔵庫に入れると、庫内の温度が一気に上がってしまい、温度を戻すために冷蔵庫が過剰に動作します。冷ましてから入れるのが望ましいです。

ドアの開けっ放しが多い

短時間でもドアを開けたままにすると、庫内温度が急激に上昇します。特に子どものいる家庭などで、意識して注意しましょう。

これらの行動を避けることで、冷蔵庫への負担が軽減され、結果的に寿命を延ばすことにつながります。

冷蔵庫の寿命を延ばす正しい使い方・お手入れ方法

冷蔵庫を長く快適に使うには、日頃の使い方と定期的なお手入れが欠かせません。以下のポイントを実践して、寿命をしっかり延ばしましょう。

1. 適切な温度設定を維持する

  • 冷蔵室は約4℃、冷凍室は約−18℃が目安
  • 季節や庫内の使用量に応じて微調整し、過冷却や過負荷運転を避ける

2. 放熱部(背面・側面)の定期清掃

  • 背面・側面の放熱用コイルやグリルにホコリがたまると放熱効率が落ち、コンプレッサーに負荷がかかる
  • 掃除機のブラシノズルや柔らかいブラシで1〜2か月に一度、ホコリを除去する

3. ドアパッキンの清掃と点検

  • ドアのパッキン(ゴム製シール)は汚れやカビで劣化しやすい
  • 中性洗剤を薄めた石鹸水で汚れを拭き取り、亀裂やゆるみがないか定期的に確認する

4. 庫内の整理整頓と過充填の防止

  • 食品を詰め込みすぎず、冷気の通り道を確保する
  • 庫内棚は適度な間隔をあけ、庫内照明やセンサー周りも空けておく

5. 霜取り・除霜の実施(手動霜取り機種の場合)

  • 霜が厚くなると冷却効率が大幅に低下する
  • 定期的に手動で霜を除去し、庫内を乾燥させてから運転再開する

6. 適切な設置環境を整える

  • 壁や家具との隙間を上下左右それぞれ5〜10cm程度確保する
  • 直射日光やコンロ・エアコンの吹き出し口など熱がこもる場所を避ける
  • 床が水平かつ安定した場所に設置し、転倒防止用のストッパーも活用

その他考慮したほうがいいポイント

国が定める税法上の耐用年数

冷蔵庫は減価償却資産として国税庁が定める耐用年数が6年です。実際の使用可能期間(10~14年程度)とは異なるため、会計処理や税務上の目安として押さえておきましょう

メーカーの補修部品保有期間

多くのメーカーは製造終了後およそ9年間、冷蔵庫の補修用部品を保有します。部品保有期間を過ぎると修理が難しくなるため、故障リスクや修理可否を判断する重要な指標です

買い替えのベストタイミング|修理と買い替えの判断基準

冷蔵庫の修理と買い替え、どちらがお得かを見極めるには、次のポイントをチェックしましょう。

  • 使用年数: 一般的に冷蔵庫の寿命は10~15年程度。10年を超えている場合は買い替えを優先的に検討したほうがコストパフォーマンスが高くなるケースが多いです。
  • 修理費用の目安: 見積もりされた修理費用が「本体購入価格の50%以上」であれば、新品を購入したほうが経済的です。
  • 電気代の差: 古い機種と最新省エネモデルを比べて、年間の電気代が数千円以上高い場合は、買い替えによる光熱費削減効果が大きくなります。
    電気代についてはこちらの記事で詳細に書いていますのでぜひご覧ください。
    古い冷蔵庫を使い続けると損?年式別・サイズ別の電気代を徹底比較  
  • 容量・機能の適合性: 家族構成やライフスタイルの変化で「容量が足りない」「使わない機能が多い」と感じたら、新モデルへの買い替えを検討しましょう。
  • 新機能のメリット: 冷蔵庫のIoT連携、製氷機能、自動霜取り、省エネインバータなど、最新機能が生活の質向上やランニングコスト低減につながる場合は買い替えの大きな動機になります。

目安として、「修理見積もりが3万円を超える」「使用年数が10年超」「電気代が年間5,000円以上高い」という条件のうちいずれかに当てはまる場合は、新品への買い替えを真剣に検討しましょう。

冷蔵庫の買い替え時に気を付けたい処分方法と費用

買い替え時には、古い冷蔵庫を適切に処分する必要があります。処分方法と目安費用は以下のとおりです。

  • 家電リサイクル法による処分
    新しい冷蔵庫を小売店で購入する際に古い冷蔵庫を引き取ってもらうのが一般的です。

    • リサイクル料金: – 170L以下:約3,740円 – 171L以上:約4,730円
    • 収集運搬料金:小売店により約1,500~4,000円

    合計で約5,240~8,730円程度が相場となります。

  • 自治体の粗大ごみ回収
    一部自治体では粗大ごみとして回収できますが、

    • 収集手数料:約1,000~2,500円
    • 別途リサイクル料金(上記)が必要

    許可を得た業者が運搬からリサイクル処理まで行います。

  • 下取り・引き取りサービス
    小売店やメーカーの下取りサービスを利用すると、収集運搬料金が無料または割引になる場合があります。ただし、機種や状態によっては下取り不可の場合もあるため事前に確認が必要です。
  • 中古買取・譲渡
    まだ使用可能な状態であれば、中古買取業者への売却や友人・知人への譲渡で処分費用を抑えられます。自力で運搬する必要がある点に注意してください。

費用を抑えつつ手間を軽減するには、購入予定の小売店や自治体窓口へ事前に処分方法と費用を確認しておくことをおすすめします。

冷蔵庫買い替えにおすすめのシーズン

モデルチェンジやセールに合わせて買い替えると、よりお得に購入できます。主なおすすめ時期は以下のとおりです

  • モデルチェンジ前(8月~9月):型落ちモデルが値下がりしやすい
  • 家電量販店の決算セール(2月~3月):年度末セールで割引率アップ
  • ボーナスシーズン(6月~7月、12月):ボーナス商戦期に合わせたキャンペーン

まとめ|冷蔵庫を賢く長く使うポイント

冷蔵庫を長持ちさせるためには、まず寿命の目安である10~15年を意識し、故障前のサイン(冷え悪化、異音、水漏れなど)を早めにチェックしましょう。
日常のNG行動(過密収納、放熱部のホコリ放置、熱いまま食品を収納など)を避け、適切な温度設定や定期的な放熱部・パッキンの清掃を欠かさないことが重要です。
修理と買い替えの判断は、使用年数や修理費用、電気代の差を比較し、コストパフォーマンスが高いタイミングを見極めましょう。廃棄時は家電リサイクル法に基づく適切な処分方法を選び、自治体や小売店のサービスを活用して手間と費用を抑えることがポイントです。
これらを実践することで、冷蔵庫を賢く、快適に、長く使い続けることができます。

リサイクルショップを活用して、賢く買い替えよう!

せっかく冷蔵庫を買い替えるなら、今使っている冷蔵庫をリサイクルショップで売却して、新しい冷蔵庫の購入費用に充てるのもおすすめです。

さらに、新古品や状態の良い中古冷蔵庫を選ぶことで、さらなる節約が可能です。 特に、以下のようなケースでは、中古品の活用も検討してみるとよいでしょう。

こんな人には中古冷蔵庫もおすすめ!

  • 学生や単身赴任など、使用する期間が限られている人
  • 事務所やセカンド冷蔵庫として使いたい人
  • とにかくコストを抑えて購入したい人

状態の良い冷蔵庫を見つけられれば、新品と同じように使えて、価格はぐっと抑えられるのでとてもお得です! 冷蔵庫の買い替えを検討する際は、リサイクルショップも上手に活用して、賢く節約しましょう!

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