皆さん、B-CASカードってご存じでしょうか？リサイクルショップで仕事をしていると、お客さんからテレビの売却時に、B-CASカードに関する質問を受けることがよくあります。
テレビを売却するとき、「B-CASカードってそのまま付けていいの？」「カードがないけど売れるの？」といったお悩みがよく聞かれますね。個人情報が入っているとか、視聴履歴がわかっちゃうとか心配する方も多くいらっしゃいます。どちらかといえば買う時より売るときのほうが心配になりますよね。
実は、B-CASカードの取り扱い次第で、買取価格が大きく変わることもあります。
とくに最近はメルカリや出張買取、リサイクルショップなど売却ルートが多様化しているため、それぞれでB-CASカードの扱い方が微妙に異なるのも注意ポイントです。
本記事では、テレビ売却時におけるB-CASカードの正しい対応方法を中心に、準備の流れ・業者ごとの対応・査定のコツまでを総まとめで解説します。
「知らないと損する」「カードなしで売ってトラブルに…」そんな事態を防ぐために、ぜひ最後までご覧ください。
目次
テレビ売却で重要な「B-CASカード」とは？まず押さえたい基礎知識
B-CASカードの役割とテレビ視聴における位置づけ
B-CASカードとは、地上デジタル放送やBS・CS放送を受信するために必要な「受信認証用カード」です。テレビやレコーダーのスロットに差し込むことで、番組の視聴が可能になります。多くのデジタルテレビには、初期状態でB-CASカードが付属しており、これがなければ視聴が制限されるケースもあるため、テレビの“機能の一部”ともいえる重要な存在です。
B-CASカードは誰のもの？所有権・貸与物としての扱い
実はB-CASカードは、購入者の所有物ではなく、株式会社ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ（B-CAS社）からの貸与品という扱いです。そのため、勝手に破棄・改造したり、営利目的で単独販売することは禁止されています。ただし、テレビ本体とセットで売却・譲渡する場合は、特別な手続きなしでそのまま渡すことが許容されています。
テレビにB-CASカードが『ない』場合のリスクと注意点
B-CASカードがない場合、テレビとしての機能に制限が出るため、買取不可または大幅な減額の対象になることがあります。とくに中古市場では、「カードなし＝視聴できないテレビ」と見なされるため、査定額が下がるのはもちろん、個人間取引でもクレームの原因になりやすいです。売却前には必ず、B-CASカードが挿入されているか・番号が一致しているかを確認しましょう。
テレビ売却時のB-CASカードの対応と注意点
リサイクルショップでの取り扱い
多くのリサイクルショップでは、B-CASカードが付属しているテレビの方がスムーズに再販できるため、カード付きの方が高価買取の対象になる傾向があります。査定士はB-CASカードがささっている状態で動作確認を行い、買取を判断する場合がほとんどだと思いますので、逆に言えば、B-CASカードの有無を必ず確認するため、付属していない場合に買取額が下がる、もしくは買取を断られてしまう可能性があるといった方が正確です。
フリマアプリでの取り扱い
メルカリなどのフリマアプリでは、B-CASカードをテレビやレコーダーに付けたまま出品しているケースが多く見られます。フリマアプリでは個人間の取引となるため、使用者変更についてされているかどうかを確認するのは自分自身になります。またB-CASカードが挿入されていないものを売買することでトラブルとなるケースも見受けられます。
売却時の注意点
おそらくはB-CASカードについて気にする必要を感じておらず、意図せずにこのような状態になっていることかと思いますが、とはいえ、B-CASカードはB-CAS社の貸与物であり、所有権はユーザーではなく同社にあります。そのため、正式には第三者へ譲渡する際に、使用者変更の手続きを行うことが規定されています。
また、カード自体に個人情報は記録されていませんが、WOWOWやスカパー！などの有料放送契約が残っている場合、カード番号と契約情報が放送事業者に紐づいている可能性があります。このため、売却・譲渡前には有料契約の解約や登録情報の解除を済ませておくことが大切です。
なお、こうした手続きを行わずにカードを譲渡しても、罰則があるわけではありませんが、B-CAS社の利用規約に反する可能性があるため、リスクを理解したうえで慎重に対応することが望まれます。
テレビ売却・譲渡時のB-CASカードの正しい取り扱いと手続き
売却と譲渡におけるB-CASカードの取り扱い
テレビを手放す際、売却（例：リサイクルショップやフリマアプリでの販売）と譲渡（例：家族や知人への無償提供）のいずれの場合でも、テレビと一緒に使用していたB-CASカードはセットで引き渡すことが原則です。
ただし、B-CASカードはB-CAS社からの貸与品であり、所有権はB-CAS社にあります。そのため、第三者に譲渡する際には、B-CASカスタマーセンターへの連絡と使用者変更の手続きが必要です。
使用者変更手続きの方法
使用者変更の手続きは、以下の方法で行います。
- B-CASカスタマーセンターに電話連絡
電話番号：0570-000-261（IP電話の場合：045-680-2868）
受付時間：10:00～20:00（年中無休） - カード裏面の20桁の番号を伝える
- 案内に従って手続きを進める
この手続きを行うことで、新しい使用者が正当な利用者としてB-CASカードを使用できるようになり、カードの再発行・利用停止・契約トラブルなどを未然に防ぐことができます。
有料放送サービスの契約解除とテレビ本体の初期化
B-CASカード自体には氏名や住所などの個人情報は記録されていませんが、有料放送サービスの契約時には、カード番号と個人情報がひもづいて登録されている場合があります。そのため、WOWOWやスカパー！などの契約が残っている場合は、売却・譲渡前に必ず解約または登録解除を行いましょう。
また、テレビやレコーダー本体にも録画履歴やアプリのログイン情報が残っている可能性があるため、売却前には本体の初期化も忘れずに行うことが大切です。
NHK受信契約の見直し
テレビを手放す際には、NHKとの受信契約の見直しも必要です。テレビを処分しても契約は自動解約されないため、「テレビを手放したこと」をNHKに連絡し、解約の手続きを行う必要があります。
また、B-CASカードに関する不明点がある場合は、B-CASカスタマーセンター（0570-000-261）まで問い合わせることで、正しい手続きや注意点について案内を受けることができます。
テレビ売却前にやるべき準備と注意点【付属品・初期化・契約確認】
売却時に必要な付属品とB-CASカードの有無チェック
テレビを売却する際は、本体だけでなく、付属品の有無が査定額に大きく影響します。リモコン、電源コード、取扱説明書、スタンド、B-CASカードなどが揃っているかを確認しましょう。
特にB-CASカードは、テレビの視聴に必要不可欠なアイテムであり、カードがないと地デジやBSが映らない機種もあります。カードの欠品があると「ジャンク扱い」や大幅な減額となるケースもあるため、必ずチェックしておきましょう。
テレビの初期化・データ処理・NHK契約解除の手順
テレビや録画機器には、Wi-Fi設定やアプリのログイン情報、視聴履歴などが保存されていることがあります。個人情報漏えいを防ぐため、売却前には必ず「本体の初期化」を行ってください。
また、NHKの受信契約をしていた場合、テレビを手放しても契約は自動で解約されません。テレビの売却・処分後には、NHKへ連絡して「受信契約の解約手続き」をする必要があります。未手続きのままだと料金請求が継続される可能性があります。
買取・出品前にやっておくべき必須チェックリスト
- リモコンや電源コードなど付属品はすべて揃っているか
- B-CASカードがテレビに差さっているか、もしくは所在が明確か
- テレビ本体の動作確認（電源・画面・音・リモコン操作）
- 本体設定のリセット（工場出荷状態に初期化）
- HDD内の録画データ・個人設定・ネット接続履歴の削除
- 有料放送（WOWOW・スカパー！など）の解約済みか確認
- NHK受信契約の解約（不要な請求防止）
これらの準備をしっかり行うことで、スムーズかつ安心してテレビを売却・出品することができます。
B-CASカードなし・ありで変わる！テレビの買取・出品相場と査定ポイント
B-CASカードなしで売れる？査定金額や買取可能店舗の実態
B-CASカードが欠品していても、ジャンク品としての買取や無料引き取りで対応しているリサイクルショップはあります。たとえば、ハードオフなどでは「B-CASカードなしでもOK」と明記している場合もありますが、そのぶん査定額が大幅に下がる傾向にあります。
地デジ対応の液晶テレビであっても、カードがないと実質視聴できないため、再販しにくくなることが理由です。動作確認できない場合や外観にダメージがあると、値段がつかないケースも珍しくありません。
B-CAS付きで売却する時の買取価格相場と交渉コツ
一方で、B-CASカードが付属していて動作も良好なテレビは、より高値で売却できる可能性が高くなります。付属品が揃っているか、画面や外装に傷がないかといった点も査定に大きく影響します。
もしショップ側が買取価格の提示に幅を持たせている場合は、「カードやリモコンも揃っている」と積極的にアピールすることが査定アップのコツです。買取金額の相場は、年式やメーカーによっても変わりますが、状態が良好であれば1,000円〜1万円程度が目安です。
メルカリ・Yahoo!オークション等ネット出品時の注意点と価格例
フリマアプリやネットオークションでは、B-CASカード付きの方が売れやすく、購入者がすぐ使える状態の方が好まれます。ただし、B-CASカードの取り扱いについては前述のとおり、使用者変更手続きを行うのが原則である点に注意しましょう。
テレビの状態や年式にもよりますが、ネット出品では3,000円〜1万5,000円程度での取引が多く見られます。「動作品／リモコンあり／カード付き」などのキーワードを商品説明に明記することで、購入検討者の安心感にもつながります。
B-CASカードのないテレビを買ってしまったら
カードがないと視聴できない？まず確認すべきこと
テレビにB-CASカードが差さっていない場合、地上デジタル放送（地デジ）やBS・CS放送が視聴できないケースが多くあります。まずは本体の差込口やスロットを確認し、カードが物理的に挿入されていないだけなのか、それとも欠品しているのかを見極めましょう。
B-CASカードを後から入手・再発行する方法
もしカードが見つからなかった場合でも、B-CASカスタマーセンターに連絡すれば再発行が可能です。申請にはテレビの製造番号や型番、利用者情報などが必要になり、再発行手数料（2025年5月現在で税込2,160円程度）がかかります。
ただし、前の使用者との登録情報が残っていると再発行を断られるケースもあるため、ディスプレイとして購入するなど明確な意図がない限りは、B-CASガード付きのテレビを購入しましょう。
B-CASカードの別売りや転用はできる？注意点とリスク
B-CASカードは、特定のテレビやレコーダーと紐づけられておらず、基本的にはどの対応機器でも使用可能です。そのため、Amazonなどで販売されている中古のB-CASカードを購入し、対応機器に挿入すれば視聴できる場合があります。実際に、他の機器にB-CASカードを差し替えて視聴できたという報告もあります。
今回、この記事を書く上でいくつかのECサイトをチェックしましたが、AmazonやフリマアプリなどではB-CASカード単体で出品されておりました。使用できるというレビューも多くありましたので、おそらくは仕様に問題ないのかと思いますがカード単体の譲渡・転売はB-CAS社の規約で禁止されており、自己責任になります。仮に動作したとしても、使用制限やサポートを受けられない可能性があるため、あくまで推奨される方法ではありません。だいたい1200円くらいで取引されているようなので、2160円でちゃんとしたものを購入したほうがいい気がしますね。どうしても前の所有者情報が残っていてカードが再発行できないとかであれば…自己責任で…
安全・確実にテレビを使用したい場合は、B-CAS社からの正規再発行手続きを行うのが安心です。
テレビ売却時によくある疑問と失敗例Q&A（契約・費用・破棄まで）
Q. B-CASカードがないと買取を断られる？
A. リサイクルショップや宅配買取業者では、B-CASカードがないと買取不可または大幅減額になるケースがあります。カードがないテレビは動作確認が困難になるため、ジャンク品扱いになることも。可能な限りカードを付けて売却するのが無難です。
Q. 売却時に処分費用が発生することもある？
A. テレビの状態や年式によっては、無料引き取りではなく処分費用が発生することがあります。特にブラウン管テレビや10年以上前の液晶テレビなどは、リユースが難しく、リサイクル料（1,000円〜3,000円程度）が必要になることもあります。
Q. 大型テレビや複数台売りたい場合の注意点は？
A. 大型テレビを売却・処分する際は、出張買取サービスの利用が便利です。ただし、複数台まとめて出す場合は、査定基準が厳しくなったり、1台ごとの単価が下がることもあるため、あらかじめ査定金額の明細を確認しておくことが大切です。
Q. B-CASカードを紛失・破棄してしまったら？
A. カードを紛失した場合、B-CASカスタマーセンターで再発行が可能です（手数料：税込2,160円／2025年5月現在）。ただし、登録情報と一致しないと再発行できないため、譲渡や売却を見越している場合は、カードの取り扱いには十分注意しましょう。
まとめ：B-CASカードも含めたテレビ売却の成功ポイント総整理
テレビを売却・譲渡する際には、本体の状態だけでなく、B-CASカードの取り扱いが査定額やトラブル回避に大きく関わることがわかりました。
カードの有無で買取価格に差が出るだけでなく、有料放送の契約が残っていると、譲渡後に契約トラブルになるおそれもあります。テレビの初期化や契約の確認、B-CASカスタマーセンターへの連絡など、ひと手間かけることで安全かつ高く売却できる可能性が高まります。
フリマアプリやリサイクルショップでの現実的な取り扱いと、B-CAS社が定めるルールとの間にギャップがあるのも事実です。規約を理解しつつ、自分の状況に合わせた適切な判断と対応が求められます。
ぜひこの記事を参考に、B-CASカードも含めたテレビ売却をスムーズに進めてください。
テレビを売るなら出張買取MAX
買い替えやご不要になったテレビの処分にお困りの際は、出張買取がお勧めです。特に大型テレビを捨てたり、売るために移動させるのは大変です。
移動の際にぶつけたり故障させてしまうことも…
出張買取MAXでは日本全国幅広いエリアで出張買取サービスを展開中！！
特にテレビの買取に力を入れています！！
弊社では独自の販売ルートや自社ECサイトを運営することで高く買って安く売ることが可能です。また出張買取ならではのお客様の利点もいろいろ。ご自宅から大型のテレビを持ち運びたくない！引っ越しに伴い複数の家電を片付けたい。そんな時は出張買取が便利です。また、お値段がつかず買取できない家電の相談もお受けしています。
ぜひ一度、出張買取MAXの出張買取サービスをご活用ください！！
