ビルトインガスコンロとIHクッキングヒーター選ぶならどっち?それぞれの光熱費や特徴を解説

 IHクッキングヒーターとガスコンロ比較

引っ越したり新居を立てた際、キッチンに設置する調理器具にこだわりたいという人も多いですよね?私も電気だと火力が足りない?オール電化のほうが得かな?などと考えたことがあります。

ガスコンロとIHクッキングヒーターにはそれぞれ特徴があり、価格だけで選んでしまうと後悔することも…

今回はガスコンロとIHクッキングヒーターに焦点を当てて、光熱費の比較や使用する方のライフスタイルによってどちらがいいのか考えていきたいと思います。

ガスコンロ・IHクッキングヒーター光熱費の比較

光熱費比較

まず先に、ガスコンロ・IHクッキングヒーターの光熱費を比較していきます。これは使用する機器の種類、住まいや契約によって電気代・ガス代が違ったりするのであくまで参考値であることをご承知ください。

調理時間も過程で異なるので、毎日中火で1時間調理した場合を想定してみます。

IHクッキングヒーターの場合

IHクッキングヒーターの中火相当は750Wとして計算し、1kwhの電気代を36円と定義します(これは本当に各社いろいろなプランがあるのでおおよその数値です。

※2024.4.22時点 東京電力のスマートライフプラン)。

計算式は下記になります。
消費電力(W) x 時間(h) = 電力量(Wh)

Wh ÷ 1000 = kWh
(算出した時間あたりの電力量(Wh) を「kWh(キロワットアワー)」に変換)

kWh x 1kWh単価(円) = 電気料金(円)

0.75kWh x 36(1kWh単価/円)

1時間当たりの電気代は27円、月の電気代は810円になります。

ガスコンロの場合

ではガスコンロではどうかというと、ガスコンロにはまず都市ガス・プロパンガスでガス料金が大きく異なるためこの二つを算出します。中火(1.68kW)で1時間使用した場合の金額を下記の式で求めます。

出力(kW)×3.6MJ/h×時間(h)÷ガスの発熱量(MJ/㎥)×ガス料金(円/㎥)
※一般的なガス発熱量は都市ガス(東京ガス)で45MJ/㎥、プロパンガスで99MJ/㎥

都市ガスの場合

1.68(kW)×3.6MJ/h×時間(h)÷ 45(MJ/㎥)×153.86(円/㎥)= 20.67円
※ガス料金は東京ガス一般料金表の2024年5月検針分「B」を採用。

プロパンガスの場合

1.68(kW)×3.6MJ/h×時間(h)÷ 99(MJ/㎥)×815.3(円/㎥)= 49.8円
※日本エネルギー経済研究所 石油情報センター 2024年4月時点 東京の平均値を採用。

表にするとこんな感じです。

 1時間あたり1か月あたり
IHクッキングヒーター27円810円
都市ガス20.67円620.1円
プロパンガス49.8円1,494円

燃料代の変化も著しい2024年現在での計算になるため、都度計算いただいた方がよいかとも思いますが、一般的に言われている通りの順になりました。

つまり、都市ガス > IHクッキングヒーター > プロパンガスの順で光熱費が安いという結論です。ただし、オール電化に対し、都市ガス・プロパンガスは基本料金がかかるため、その点も考慮に入れるべきです。

光熱費を一番に考えるのであれば都市ガスが一番安くなる可能性があります。この場合は新居に都市ガスが通っていることが前提条件になるので、まずは確認しましょう。また、給湯器・IHを含めオール電化にする、逆に給湯器・ガスコンロをガスにするなど一貫して生活家電を選ぶとコストパフォーマンスが良いでしょう。

ガスコンロ・IHクッキングヒーターの特徴

ガスコンロの特徴

ガスコンロの特徴

本体の価格が安い

ビルトインタイプのガスコンロであっても、ビルトインタイプのIHクッキングヒーターと比較して本体の価格が安い傾向にあります。様々な種類がありますが、据え置きタイプで3~5万円程度、ビルトインタイプで5~10万円程度になるかと思います。本体価格も気になりますが、最近は高燃焼効率の商品も出てきているので長期的に考えて決めるといいかもしれません。

災害時に使用できる

プロパンガスについては、災害時に他のインフラが停止してしまっている場合でも、ガスボンベが各家庭で独立しているので、破損していなければ問題なく使用できます。一方、都市ガスについては災害時に停止することが多々あります。都市ガスは復旧が遅れることも特徴として考える必要があります。

火加減の調節がしやすい・火力が強い

ガス調理のほうが火加減を強く焼き上げることができたり、目で見て火力を調整することができるため、料理を美味しく作りたい場合にはガスのほうが圧倒的に優れています。

火災リスクがある

火力につながる内容ですが、直火で調理するため火災のリスクが伴います。安全装置が発達していて火災リスクが減ってはいますが、直火を扱う以上、引火する可能性をゼロにはできません。高齢者や小さなお子さんのいる家庭では特に注意が必要です。

IHクッキングヒーターの特徴

IHクッキングヒーターの特徴

オール電化にすることができる

給湯器・IHクッキングヒーターを導入することでオール電化にすることができます。ガスの基本使用料が発生しなかったり、電気料金のオール電化プランを利用するなどで固定費を安くすることができる可能性があります。また、太陽光発電を設置している場合はオール電化にしたほうが毎月の光熱費を安くすることができるでしょう。

火災リスクが少ない

カスコンロと違い、直火ではないので引火リスクはありません。発熱による火災のリスクはありますが、ガスコンロと比較して安全といえます。

掃除が楽

IHクッキングヒーターは天板がフラットなので掃除がとても楽です。油や汚れが内部に侵入したり五徳に落ちてしまうこともないので衛生的には大変優れていると言えます。

停電・災害時に使用できない

IHについては地震や豪雪の際に停電になることが多く、冬の寒い日に暖房が使えなかったり調理ができないというのはつらいことでしょう。太陽光発電で蓄電しているなどの場合は使用できる可能性もありますが、豪雪など悪天候時に蓄電効率が下がるので充分な電気を供給できるか不明瞭です。

本体価格が高い

IHクッキングヒーターはガスコンロに比べて本体価格が高い傾向にあります。中央値で15万円程度なのでガスコンロより5万円程度は高いと考えておきましょう。

ライフスタイルに合わせた調理器具の選択を

ライフスタイルに合わせた選択

ここまでIHクッキングヒーター・ガスコンロの光熱費とそれぞれの特徴を見てきました。

それぞれ特徴やメリットデメリットがあることがご理解いただけたかと思います。光熱費は毎月の支払いになるためもちろん抑えられるなら抑えたほうがいいですが、それだけではなく住んでる環境や家族構成、災害時への備え、調理の頻度や料理の趣向によっても選択肢が異なります。

オール電化にしてガスの基本使用料を払わなくて済むようにするのであれば、IHはランニングコストがいいですが、やはり直火調理のほうが料理はおいしくできますよね。

筆者としましては、皆様が自分に合った家電に出会えることを願っています。

交換した家電はリサイクルショップへ

不用品リサイクル

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ガスコンロ 買取